お知らせ

RSウイルスワクチンについて

2024年07月22日

RSウイルス感染症について
RSウイルスは世界中に広く分布し、ほぼすべての子どもが2歳までに感染するとされています。主な症状は発熱・咳・鼻水などです。乳児の細気管支炎やウイルス性肺炎の主な原因であり、特に生後6ヵ月齢未満で感染すると重症化するといわれています。日本では、毎年約12万~14万人の2歳未満の乳幼児がRSウイルス感染症と診断され、その約4分の1が入院を必要とすると推定されています。
RSウイルス感染症は毎年流行ります。流行は通常急激な立ち上がりをみせ、2〜5カ月間持続しますが、本邦においても、11〜1月にかけての流行が報告されています。最近は、夏にも流行します。RSウイルス感染症は、感染力が強く大人もかかり、副鼻腔炎や肺炎を発症する厄介な鼻風邪です。また生涯にわたって何度も感染と発症を繰り返します。

RSウイルスは60歳以上の成人でも呼吸器感染症の主な原因のひとつとして、呼吸器系に影響を与え、RSウイルス感染症は慢性閉塞性肺疾患(COPD)やうっ血性心不全などの慢性疾患を悪化させることが報告されています。最近の研究によると、RSウイルスは先進国の60歳以上の成人において年間約470,000例の入院と約33,000例の死亡原因とされ、日本では約63,000例の入院と約4,500例の死亡原因と推定されています。呼吸器系の問題がある人にとっては、肺炎などの合併症を起こすことがあるので、ワクチン接種で予防することが重要です。

RSワクチンについて
RSウイルスには特効薬はありませんが、感染を予防するワクチンがでてきました。

勧められる人
RSウイルスワクチン(アレックスビー®)は60歳以上が対象ですが、特にRSウイルス感染症の重症化リスクが高い方に勧められます。
・高齢者
・慢性の心臓または肺疾患のある成人
・免疫力が低下している成人
・特定の基礎疾患のある成人
・老人ホームや長期介護施設へ入所している成人

効果
効果の持続は現段階で2年程。現在も臨床試験が進行しており、有効期間はさらに伸びる見込みです。
現時点で発表されているデータによると、RSウイルスワクチンの接種で高齢者のRSウイルスでの入院や重症化が4分の1に減ります。
基礎疾患がある人はもちろん、子供を含めた家族との接触が多い人やRSウイルス感染症(副鼻腔炎や肺炎を発症する厄介な鼻風邪)の発症を防ぎたい人には有用です。

副反応
4%の人(25人に1人)に接種部位の痛み・腫れ・発赤・発熱・だるさ・頭痛などの症状が出ます。大部分の副反応は数日以内に自然と治ります。

RSウイルスワクチンまとめ
予防できる病気 RSウイルス感染症
接種対象 すべての60歳以上の成人
接種回数 1回
接種量・接種方法 0.5ml 筋肉内接種
費用 1回:28000円(※自由診療)
※勧められる人:慢性疾患を有する方(喘息・COPD・うっ血性心不全・冠動脈疾患・糖尿病・CKDなど)、免疫機能が低下した方
※効果の持続は現段階で2年程ですが、現在も臨床試験が進行しており、有効期間はさらに伸びる見込みです。
※コロナワクチンとは2週間間隔を開ける必要があります。他のワクチンとは基本間隔を開けなくても接種可能です。

接種したい方は、接種したい日の1週間以上前に電話かネット予約で予約を申し込んでください。

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